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【技術コラム・入門〜初級】なぜ差動プローブが必要なのか?
- 2025/12/15 -

【技術コラム・入門〜初級】なぜ差動プローブが必要なのか?


■ 「普通のプローブでは測れない」場面がある

オシロスコープ測定では、多くの場合、

・シングルエンド(片側接地)プローブ

が使われます。

しかし、次のような場面では
通常のプローブでは正しく測れません

・GNDが浮いている回路
・電源ライン間の電圧
・インバータ、モータ駆動回路
・高電圧差動信号

ここで必要になるのが
差動プローブです。


■ 差動測定とは何か?

差動測定とは、
2点間の電圧差だけを測定する方法です。

・どちらもGNDではない
・どちらも動いている

このような2点間の電圧を、
安全かつ正確に測るための手法です。


■ 通常プローブで起きる危険な問題

通常のオシロスコーププローブは、

・GNDクリップが
・オシロスコープの筐体GND

に直結しています。

そのため、

・GNDが浮いている回路
・高電圧回路

に接続すると、

・ショート
・測定器破損
・最悪の場合、感電事故

につながる危険があります。


■ 差動プローブの仕組み

差動プローブは、

・2つの入力
・内部で差分演算

を行い、
電圧差だけを出力します。

さらに多くの場合、

・高耐圧
・高い同相除去比(CMRR)

を備えており、
ノイズや共通成分を抑えた測定が可能です。


■ 差動プローブが必要な代表的な場面

差動プローブが活躍するのは次のような場面です。

・スイッチング電源の一次側
・インバータ出力
・モータ相間電圧
・CAN、LVDSなどの差動信号
・高電圧フローティング回路

これらは
差動測定が前提の世界です。


■ 「2本プローブで引き算」はダメ?

よくある誤解として、

「通常プローブを2本使って、
 オシロスコープの演算機能で引き算すれば良い」

という考えがあります。

しかしこれは、

・GNDが共通
・同相ノイズが除去できない
・耐圧・安全性が確保できない

ため、
原則として推奨されません


■ 初心者が陥りやすい誤解

・差動信号=通信だけ
・低電圧なら安全
・測れたから問題ない

実際には、
「測れているように見える」だけ
というケースが非常に多いです。


■ まとめ

差動プローブは、

・安全性を確保する
・正しい電圧差を測る
・ノイズの影響を減らす

ために不可欠な測定ツールです。

高電圧・フローティング・差動回路では、
差動プローブを使うことが「前提条件」
になります。

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