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SSMBコネクタとは
- 2025/6/14 -

SSMBコネクタとは|小型高周波対応の精密同軸コネクタ

 

SSMBコネクタとは、「Subminiature version B(SSMB)」に分類される、非常に小型で高周波対応の同軸コネクタです。主にRF信号の伝送や高密度実装が求められる電子機器に使われており、GHz帯域までの信号伝送が可能なことから、スペクトラムアナライザ、ネットワークアナライザ、周波数カウンタ、プローブ類などに幅広く採用されています。

 

主な特徴

 

超小型設計(BNCやSMAより小さい):SSMBはBNCやSMAと比較して圧倒的に小型で、限られたスペースに多数の接続が必要な機器に最適です。

プッシュオン接続方式:バイヨネットロック(BNC)やねじ止め(SMA)ではなく、ワンタッチの差し込み式で、迅速な着脱が可能。

優れた高周波特性:最大使用周波数は一般に**3GHz程度(モデルにより最大4GHz)**で、50Ωのインピーダンスに整合。反射や損失が少なく、高周波の信号も安定して伝送可能です。

RF測定機器や高精度プローブで広く使用:特に、差動プローブやアクティブプローブの高周波入力部、信号出力端子に多く採用されています。

 

SSMBコネクタの主な用途

高周波プローブ(アクティブ・差動)の入力/出力端子

RFモジュールと測定器の接続

高密度実装された通信機器・測定装置

ハンドヘルド計測器の信号入出力端子

OEM機器や内部基板同士の高周波接続

 

他の同軸コネクタとの比較

項目

SSMBコネクタ

BNCコネクタ

SMAコネクタ

サイズ

非常に小さい(φ2.5mm程度)

中サイズ(φ10mm程度)

小型(φ4mm程度)

接続方式

プッシュオン(差し込み)

バイヨネット(回してロック)

ねじ固定式

周波数対応

~3〜4GHz

~2GHz程度

~18GHz以上(高周波対応)

操作性

着脱が速く簡単

比較的容易

着脱にやや時間がかかる

主な用途

高密度・高周波機器

一般的な測定機器

高周波回路/計測用途

 

使用時の注意点

 

脱着時に過度な力を加えないこと:SSMBはプッシュオン式で便利な反面、端子の破損やピンの変形が起きやすいため、丁寧に操作してください。

適切なケーブルとペアで使用:SSMBは専用の同軸ケーブルとセットで設計されていることが多く、汎用BNCケーブルなどとの変換には専用アダプタが必要です。

定格周波数とインピーダンスの確認:使用周波数が仕様を超えると信号品質が著しく劣化します。設計値に合った製品選定が重要です。

 

まとめ

SSMBコネクタは、小型で高性能な同軸接続を実現するプロフェッショナル向けインターフェースです。特に、RF測定機器や高周波プローブ、高密度基板内の接続などにおいて、空間効率と高周波特性を両立させるための最適解といえます。

適切な接続・操作を行うことで、信号損失の少ない安定した測定環境を構築することが可能です。

 

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