オシロスコープに関する英語表現と基礎用語
はじめに
オシロスコープは、電圧信号の時間的変化を視覚的に表示する電子計測器であり、電気電子系のエンジニアにとっては欠かせない道具です。グローバル化が進む中、製品マニュアルや技術資料、海外メーカーとのやりとりにおいて、「オシロスコープ」に関する英語表現を理解することが非常に重要です。
このページでは、英語での基本用語、会話で使えるフレーズ、頻出する略語や実務で使える表現例を紹介します。
基本英語用語一覧
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Oscilloscope:オシロスコープ(略して「scope」と呼ばれることもあります)
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Waveform:波形
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Voltage:電圧
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Time base:タイムベース(時間軸)
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Horizontal scale:水平スケール
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Vertical scale:垂直スケール
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Trigger:トリガ(信号を安定表示させるための開始条件)
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Sampling rate:サンプリングレート(例:1 GSa/s)
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Memory depth:メモリ深度
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Bandwidth:帯域幅
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Channel:チャンネル(例:4-channel scope)
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Cursor:カーソル(波形の間隔や電圧を測定)
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FFT (Fast Fourier Transform):高速フーリエ変換(周波数解析)
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Rise time:立ち上がり時間
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Fall time:立ち下がり時間
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Duty cycle:デューティ比
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Measurement:測定値
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Probe:プローブ(信号を取り込むためのアクセサリ)
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Passive probe / Active probe:パッシブプローブ/アクティブプローブ
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Differential probe:差動プローブ
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Auto setup:自動設定
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Save waveform:波形を保存する
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Load waveform:波形を読み込む
技術者がよく使う英語フレーズ
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“Please set the vertical scale to 500 mV/div.”
(垂直スケールを500mV/divに設定してください) -
“Trigger the waveform on the rising edge.”
(立ち上がりエッジでトリガをかけてください) -
“Check the bandwidth of the oscilloscope. It should be at least 100 MHz.”
(オシロスコープの帯域幅を確認してください。100MHz以上である必要があります) -
“Use the FFT function to analyze the frequency components.”
(FFT機能を使って周波数成分を解析してください) -
“Connect the probe to Channel 1.”
(チャンネル1にプローブを接続してください) -
“Save the waveform as a CSV file.”
(波形をCSVファイルとして保存してください)
略語と補足
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GSa/s:Giga Samples per second(ギガサンプル毎秒)
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MSa/s:Mega Samples per second(メガサンプル毎秒)
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V/div:Voltage per division(1目盛あたりの電圧)
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s/div:Seconds per division(1目盛あたりの時間)
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CH1 / CH2:Channel 1 / Channel 2
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EXT TRIG:外部トリガ入力
英語マニュアルの読み方のコツ
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図や画面キャプチャと照らし合わせて読む
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設定画面やメニュー名は原文表記のまま使われることが多い
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操作説明では命令文(Set〜 / Adjust〜)が頻出
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“Note”や“Caution”と書かれた部分には重要な安全情報が含まれていることが多い
まとめ
オシロスコープは技術者にとって日常的な道具ですが、その操作や理解に関する英語知識を持つことで、海外メーカーの製品理解、英文マニュアルの読解、さらにはグローバルな技術対応力を高めることができます。まずは基本用語を覚え、実際の業務の中で繰り返し使ってみることが上達の近道です。
Previous: オシロスコープのトリガ回路の仕組み
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