増幅回路というと、
電圧や電流を大きくするもの、
というイメージを持たれがちである。
しかし、
増幅率が1倍の回路にも、
重要な役割がある。
増幅率が1倍ということは、
入力と出力の電圧がほぼ同じであることを意味する。
一見すると、
「何もしていない回路」に見えるが、
実際には信号の安定性を高める働きをしている。
代表的な例が、
コレクタ接地回路(エミッタフォロワ)である。
この回路は、
入力インピーダンスが高く、
出力インピーダンスが低いという特徴を持つ。
この性質により、
信号源に負担をかけずに信号を受け取り、
負荷に対して安定した信号を送り出すことができる。
つまり、
信号の「大きさ」は変えずに、
信号の「強さ」を高めている。
測定の場面でも、
増幅率1倍の回路を挟むことで、
測定器の影響を受けにくくなり、
本来の波形を正しく観測できることがある。
増幅率1倍の回路は、
「信号を大きくする」のではなく、
「信号を安定して伝える」
ために存在している。









