■ FFT解析で「うまく見えない」理由
FFTを使ってみたものの、
・ピークがよく分からない
・ノイズだらけに見える
・毎回結果が違う
という声は非常に多いです。
その原因の多くは、
FFTの設定が信号に合っていないことにあります。
■ まず重要なのは時間軸の設定
FFTは、
時間波形を元に周波数成分を計算しています。
そのため、
・時間軸が短すぎる → 周波数分解能が粗い
・時間軸が長すぎる → 目的の成分が埋もれる
という問題が起こります。
基本は、
観測したい周波数が数周期分入る時間軸に設定することです。
■ FFTポイント数(分解能)を意識する
FFTでは、
・ポイント数が多い → 周波数分解能が良い
・ポイント数が少ない → ピークがぼやける
という関係があります。
オシロスコープでは、
・メモリ長
・サンプリング条件
がFFT結果に直結します。
■ 窓関数(ウィンドウ)の選び方
FFTでは「窓関数」が結果に影響します。
入門用途では、
・Hanning(ハニング)
・Hamming(ハミング)
がよく使われます。
・ピークの見やすさ重視 → Hanning
・一般的な信号 → Hamming
と覚えておけば十分です。
■ 縦軸スケールと単位に注意
FFT表示では、
・dBV
・dBm
・相対dB
など、縦軸の意味を誤解しやすいです。
「値の絶対性」よりも、
ピークの位置と相対関係を見る意識が重要です。
■ ノイズフロアを正しく理解する
FFT画面に見える
なだらかな底の部分は「ノイズフロア」です。
・全部が意味のある信号ではない
・測定条件で上下する
という点を理解しておく必要があります。
■ よくある失敗例
・時間軸を変えずにFFTだけON
・窓関数を意識していない
・ノイズフロアを信号と勘違い
FFTは
「設定8割・解析2割」と言っても過言ではありません。
■ まとめ
FFT解析で失敗しないためには、
・時間軸
・ポイント数
・窓関数
・縦軸の意味
この4点を押さえることが重要です。
FFTは精密測定ではなく、
傾向をつかむための強力な補助ツールとして使うのがコツです。









